素朴な日記

日々のことを書きます。

大学祭

先月くらいから都内ではたくさんの大学で大学祭が行われているそうだ。

どの大学も4年ぶりに制限無しで開かれているそうで、大学生はもちろん、受験を考えている高校生や親や近所の人もたくさん行くだろうなと思った。

息子の通う大学でも大学祭があった。

夫はずいぶん前から行ってみたいと言っていたが、わたしは4年ぶりですごく混みそうだからあまり乗り気ではなかった。

だけど学校をまだ見たことがなかったし、たまには夫の行きたいところにも付き合ってあげたほうがいいだろうし、娘を連れ出す理由にもなるし、3人で行くことにした。

息子は別で行くことになっていた。

 

駅を降りたときから大混雑だった。

学校のまわりの学生が行くようなご飯屋さんに行きたいと夫は言っていたが、どこも行列で大変そうだったので眺めて素通り。

大学祭と協力してこの日用のメニューを出したりしていたらしい。

構内も人がすごかった。

パンフレットをもらい、ひとまず構内を一周してみることにした。

ステージがいくつかあってそれぞれでいろんなサークルなどの出し物をしていた。

最初に見たのは躰道というもののステージでかっこよかった。

アイドルコピーの集団や、歌やダンスの集団がたくさん出てきてとても上手で、大学生、すごいなあと思った。

舞台の照明や音響なども学生さんたちがやっていて、観客も演者も裏方も駅から構内の誘導もみんな学生さんたちだ。

する側の大学生もすごいし、それを見て大盛り上がりの観客としての大学生もすごいなあと思った。

友だちや顔見知りどおし、お互いに声をかけたり笑いあったり、青春と大人社会の間のようだった。

 

食べ物屋さんもたくさんあった。

人が多くて買って食べるのも一苦労だった。

サツマイモの入ったまんじゅうや、フルーツやあんこをのせたお団子とお茶、みかんを食べた。

どこも学生さんがあたふたして出してくれた。

焼きそばや甘いものもたくさんあったがなぜか和風なものばかりを食べた。

そういえば昔、私が大学一年生だった頃、大学祭で部活の仲間とみたらし団子のお店をやったことを思い出して家族に話した。

 

構内の奥まったところに校舎に囲まれた広場のようなところベンチがたくさん用意されていてたくさんの人が休んだり食べたりしていた。

校舎の前の広くて短い階段に座って食べて休憩した。

校舎の中の部屋でもいろんな企画をやっていた。

無限にあってどれを見ればいいか迷った。

 

歩いているときに何かのコスプレをして看板を持って立っているお姉さんがいて、娘があっ、と声を上げた。

知っているキャラクターだったらしい。

お姉さんはステージの宣伝をしていて、娘が騒いでいるのに気が付いて声をかけてくれた。

コスプレをしてダンスするステージをするそうで、よかったら見に来てね、と場所と時間を教えてくれた。

それまでそんなでもなかった娘が大興奮になって急に元気になった。

 

息子の友だちが出るバンドの場所と時間を聞いて見に行った。

変な曲と変なパフォーマンスなのに音楽はしっかりしていて、娘とげらげら笑いながら聞いた。

 

その後すぐにコスプレしてダンスするステージを見に行った。

30分間のステージでいろんなコスプレをした人たちが男の子も女の子も入れ替わり立ち替わり、いろんな曲でダンスして、まわりもとても盛り上がったし、こんなものがあるのかととても楽しかった。

コスプレはかわいさや再現性だけではなく、映画泥棒がいるなど、ちょっとおかしなところもあっておもしろかった。

娘はわたしのスマホでたくさん動画や写真を撮った。

もう、最高だった、と大興奮だった。

 

ほかにも正統派な男声合唱団や応援団もとても上手だったし、芝生では茶道部が着物を着てお茶会を開いているし、小さい子ども向けに絵の具を手に塗って大きな紙に模様を付けたり、校舎内の部屋ではもっといろいろ幅が広くて、すごいなあおもしろいなあと思った。

 

出がけには乗り気ではなかった娘が最後に一番楽しんで帰った。

やっぱり行ってみないと分からないものだ。

連れて行ってよかった。

よその大学の構内や校舎内に入るのはなんだか気が退けるし、いいのかなと思ってしまうが、珍しい経験ができてよかった。

 

当の息子は、この日は友だちのバンドだけ見たそうだ。

翌日に友だちと招待アーティストのライブに行ってちょっとうろうろして帰ってきた。

私たちの方が満喫したと思う。